lain/思案

もし、コンピュータが人間を完璧にエミュレートできるとしたならば、肉体は不要になるか。
否。生存性が著しく悪い。
であるならば。情報の集積体に人格をフルにコピーしてしまえばどうだ? つまり、サーバーに自分をUPし、そこから端末にDLすれば自分が無限に増殖できるのではないか。
それでは端末はどうする。
自分以外の全てが自分の端末になればいいのではないか。
しかしそれでは単細胞生物へと退化しているだけだ。
いや、単細胞生物は個体毎の変化は突然変異でもしない限りないが、この場合端末毎には違いがあるから容易には絶滅しまい
しかしそれでは一にはならないだろう
全ての端末が単一である必要など無い。肉体など端末に過ぎず、大きかろうが小さかろうがどうでもよいことだ。データは常時端末とサーバーでデータを通信すれば誤差も修正できよう。
だが、そのような巨大な情報をどうやって送受する
脳に直接接続用のデバイスを設ければいい
生存性に欠ける
それでは、自分という固体を極限まで切り詰めたならば。
それでは既に自分ではない。集合は1ではない。
では全ての人間を統合した[自分]ならば。
それは既に人ではない。単一である種など生き残る価値も無い。